[音] | ク |
[訓] | さしがね |
のり |
《意味》
【矩差】かねざし
木工や建築で使う、直角に曲がった金属製の物差し。
「矩尺」
【矩勾配】かねこうばい
45°の勾配。
【矩尺】かねじゃく
「曲尺」とも書く。
【矩形】くけい
「長方形」の旧称。すべての角が直角である四角形。
「さしがた」とも読む。
【矩】さしがね
大工の使う鋼または黄銅製の L字形の物差し。
「差金・指金」とも書く。
【矩】のり
守るべき法則。おきて。
「矩を踰えず(=一定のわくをはみ出ない)」
【規矩】きく
人の行動の規準となる手本。規則。
「規」はコンパス。「矩」はさしがね。
【規矩準縄】きくじゅんじょう
物事や行為の標準・基準になるもののこと。手本。きまり。
「規」はコンパス。円を描くのに用いる。
「矩」は方形を描くさしがね(直角に曲がったものさし)。定規。
「準」は水平を測るための水盛。水準器。
「縄」は直線を引くための墨縄。
「鉤縄規矩」
【規行矩歩】きこうくほ
心や行動がきちんとしていて正しいこと。
品行方正なこと。
また、古いしきたりや決まり事に捕らわれて、融通の利かないこと。
「規行」は決まりにかなった歩き方のこと。「矩歩」は規則正しい歩き方。
「品行方正」
【鉤縄規矩】こうじょうきく
物事の法則・規準・手本のこと。
「鉤」は先の曲がった鉤で、曲線を描く道具。
「縄」は墨縄のことで、直線を引く道具。
「規」はコンパスで、円を描く道具。
「矩」はさしがねで、直角を測る道具。
「規矩準縄」
【縄矩】じょうく
規律。標準。規則。
「縄」は墨縄。「矩」はさしがね。
《字源》
声符は「巨(きょ)」。
「巨」は「矩」の初文で、さしがねの象形。
「矢」の部分は、金文では「巨」を持つ人の形になっている。